ドラマ『古畑任三郎』 レビュー
〈点数〉
4.5(超オススメの名作)
〈一言〉
言わずと知れた不朽の名作ドラマ。私にとっては一生付き合う作品。
〈ざっくりあらすじ〉
驚異的な推理力を持つ古畑任三郎が、数々の知能犯と対決していく。
一話完結だから、どこからでも観れます。
〈レビュー〉
私はVOD (動画配信) サービスを既にNetflix、Hulu、Amazonプライムの三社と契約していましたが、そんな私がFOD(フジテレビオンデマンド)と契約したのは、この作品の為です。。笑
日本を代表する脚本家・三谷幸喜の出世作である本作は、数々のアイデアが盛り込まれた野心的な作品でした。
今は下火となっていますが、本作が放送開始された1994年当時は、推理物がかなりの人気コンテンツでありました。
『金田一少年の事件簿』が1992年に連載開始、『名探偵コナン』が1994年に連載開始され、このドラマはそんな中で放送開始。堂本剛主演のドラマ『金田一少年の事件簿』が1995年に続く訳ですね。
当時の私も例に漏れず推理物大好き少年でして、江戸川乱歩シリーズやシャーロック・ホームズシリーズを読み漁っておりました。
そんな訳で、このドラマの初回もワクワクして視聴した記憶があります。
最初に観た時はぶったまげましたねー!
だって、いきなり田村正和扮する古畑任三郎がこちらに話しかけてくるんですから。
大人になった今だからこそ、それがいわゆる『第四の壁』を破る伝統的な演出だと分かります(最近だと日本の『コンフィデンスマンJP』、アメリカでは『ハウス・オブ・カード』などで同様の演出が見られました)が、当時の私はそんなドラマを観たことがありませんから、一気に引き込まれましたね。
そして、それに続くのがなんと犯行シーンでして、犯人が丸わかりな訳です。
これはいわゆる倒叙物と言われるテクニックでして、今でこそドラマでは一般的ですが、当時の日本の推理ドラマではほとんど見られなかった手法です。
当時の推理ドラマといえば、いわゆるフーダニット ( Who done it?)形式の犯人当てを楽しむものが主流でしたから、犯人を最初に見せるなんて最大のネタバレな訳で、当時は新鮮でしたねー。
日本のドラマに倒叙物ミステリーが増えたのはこの作品からだと思います。
そもそも倒叙物ってドラマとすこぶる相性がいいんですよね。
なぜなら、犯人役に遠慮なくスター俳優を当てられるからです。
前述のフーダニット形式、つまり犯人当てを楽しむ形式ですと、キャスティングで犯人がうっすら分かってしまうという、不可避にして最大の弱点がある訳ですね。
だから予算が何人もの容疑者役に分散しがちで、敵役の犯人に本気のスター俳優が配役しづらいという難しさがあります。
だから、今、フーダニット形式は予算が豊富なスペシャルドラマが多い気はします。
しかし、倒叙物ならば最初から犯人はバレていて、余計な容疑者役はいらない訳ですから、その分の予算で大スターを雇って、遠慮なく犯人役に当てられることになると。
実は、海外では既にこのモデルの成功例がありまして、それが『刑事コロンボ』でした。
『刑事コロンボ』は、犯人役にスター俳優を当てて、主役のコロンボとの駆け引きを軸とした濃密な会話劇を最大の持ち味として、大成功を収めたのでした。
三谷幸喜は、恐らくこの『刑事コロンボ』が大好きでして、本作でもその手法をかなり踏襲しておりました。
そして、私が『古畑任三郎』を若い人にも自信を持って勧められるのは、この『刑事コロンボ』に世代の違う私がめちゃくちゃハマれたからなのですね。
とにかく当時としては斬新で、今観ても本当に面白いドラマです。
是非一度ご覧になってみてください。
〈視聴方法〉
ドラマ『古畑任三郎』は2018年8月22日現在、以下の方法で視聴できるようです。
①動画配信
・FOD(フジテレビオンデマンド)
フジテレビが運営する動画見放題サービス。
国内映画やフジテレビの番組に強みがあります。
また100誌前後の雑誌の電子版が読み放題。
やはりフジテレビのドラマとあって本作は、動画見放題のサービスとしては、FODの独占配信となるみたいですね!
Amazonの追加課金ですら観られないというのはかなり珍しい。笑
②TSUTAYAでレンタル
TSUTAYAディスカスのお家に届けてくれる配達サービスが便利です!
TSUTAYAディスカスは、定額で[月に8本レンタル+自宅配送+郵送返却]が可能で、かつ[動画見放題]+[追加課金による視聴]も可能という充実したサービスが売りです。
オンラインで観ることが出来ない作品はまだまだありますから、視聴作品の選択肢の幅という点で、DVDとブルーレイが自宅にいながら借りられるというのは、他の配信サービスにはない強みです。
本作は追加課金での動画配信とレンタルが可能です。
③DVD・ブルーレイを購入
購入となると、Amazonからの購入がやはり一番楽ですね。笑
調べたらなかなか勇気のいる買い物ですねぇ。笑